◆終了しました◆所蔵資料展「歳時記 暮らしの中の祈り」(3月23日~6月16日)

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昔からある風習や年中行事には、豊かな暮らしや子どもの成長などを願う、人々のさまざまな祈りがこめられています。風習や行事の様式は時代に合わせて変化をしてきましたが、そこにこめられた人々の願いや祈り、日常生活に節目を求める気持ちは、昔も今も変わらぬものです。

本展では、所蔵資料や写真、古くから新宿に暮らす方々の回想などをたよりに、100年、あるいは200年以上前から伝えられてきた行事や風習をまとめ、歳時記として紹介します。

 


【展示のみどころ】

この弓は、備射祭で使われるものです。備射祭とは、射られた矢の当たり方などで一年の農事の運勢を占い、豊作を祈る農村の行事です。毎年1月13日に、中井御霊神社と葛谷御霊神社で行われています。備射祭は、かつて農村が存在していた新宿の歴史を今に伝える貴重な行事です。※新宿区指定無形民俗文化財「中井御霊神社の備射祭」「葛谷御霊神社の備謝祭」

 

 

里神楽の装束(萩原彦太郎社中所蔵)

これは、萩原彦太郎社中が所蔵する里神楽の装束類です。萩原彦太郎社中は、神社の祭礼の際に神楽殿などで奉納される民俗芸能である里神楽を守り伝えています。里神楽の舞は激しい動きを伴い、演目によっては立ち回りなどもあるため、装束は消耗しますが、その度に繕い、大切に使用されています。※新宿区指定無形民俗文化財「萩原社中里神楽」

 

江戸幕府鉄炮組百人隊保存会所蔵

この幟や装束類は、鉄砲組百人隊行列で使用されるものです。鉄砲組百人隊行列は、隔年で皆中稲荷神社の秋季例大祭(9月下旬の日曜日)に公開されています。江戸時代、百人町に鉄砲組百人隊の同心たちの組屋敷があった歴史を踏まえた行事で、保存会によって継承されています。※新宿区登録無形民俗文化財「鉄砲組百人隊行列」

 

巴講睦の獅子頭と獅子図屏風(どちらも鎧神社巴講睦寄託)

この屏風と獅子頭は、鎧神社の祭礼の際に巴講睦の神酒所に飾られるものです。獅子頭は江戸時代のもので、関東大震災や戦災を逃れ今に伝わる貴重なものです。鎧神社の祭礼では、コロナのためここしばらく神輿渡御は取りやめとなっていましたが、巴講睦は令和4年(2022)に子ども山車を復活させ、令和5年(2023)には大神輿も含めた神輿渡御を行いました。
※新宿区指定有形民俗文化財「鎧神社巴講睦の獅子頭」
※新宿区地域文化財「巴講睦の獅子図屏風」

 

本展ではこの他にも様々な行事や資料を紹介しています。歳時記を通じて改めて新宿を知り、旅するような気持ちで展示を楽しんでいただければ幸いです。

 

【開催期間】
令和6年(2024) 3月23日(土)~6月16日(日)
【時間】
9:30~17:30(入館は17:00まで)
【休館日】
3月25日、4月8日・22日、5月13日・27日、6月10日 いずれも月曜日
【会場】
新宿歴史博物館 地下1階企画展示室
【料金】
無料

■関連イベント(1)
所蔵資料展関連講座「江戸の大型祭礼~山車祭の文化史~」◆終了しました◆

【日時】3月30日(土)14:00~16:00
【会場】新宿歴史博物館 2階講堂
【講師】滝口正哉(立教大学文学部特任准教授)
【定員】90名(多数抽選)
【料金】1,000円

ギャラリートーク

担当学芸員が展示の解説をします。
4月13日、4月20日、5月4日、5月18日、6月15日(いずれも土曜日)
13:00より30分程度(予約不要)